冠水した道を走ってエンジン停止の原因は色々あります

修理

ウォーターハンマーでエンジン停止は最悪です

冠水した道で走行する乗用車のニュース映像を最近見る事が多いのですが、エンジンが再始動できなくなって、止まっている映像も時々見る事があります。
エンジンルームは水に対して防水されていますが、オルタネーター(発電機)も勿論防水されているのですが、水に浸っている前提は無いので、最悪ベアリング水が入ってしまう事が考えられます。
その場合は、エンジンをすぐ止めるのではなく、しばらくアイドリングでエンジンをかけ続けると水分が蒸発しますので、大水がエンジンルールに入った時に注意が必要です。但し、真水である事は無いと思います。塩分を含んだ水の場合、しばらくして不具合が出る事もあります。
最近は無いですが、過去に入庫した修理車でエンジン始動しなくなる原因を思い出したので書き込みます。
オルタネーターが解らない方へ画像を付けておきます。


左側が最近のもので、右は古い大夫になります。右側は前側に羽が付いていますが冷却の為に付いています。最近のものは内部に羽が付いているため見た目にコンパクトになっています。

 

①エンジンは、空気とガソリンが必要なので外気の空気をエアークリーナーを通ってインレットマニホールド(吸入した空気を各気筒に分ける部品の事)を通って各シリンダーに入って、圧縮されガソリンと混合され爆発します。この時、エアークリーナーまで水が来るとシリンダーに水が少し入った場合、圧縮する為ピストンが上昇した時に水は圧縮されずコンロッドが曲がる事があります。これを「ウォーターハンマー」と言います。コンロッドが曲がると圧縮比が下がってエンジンが止まって再始動が出来なくなります。これが最悪の故障となります。

シリンダーヘットはエンジンの上側に付いています。ベンツのエンジン画像が無いので軽自動車の気筒エンジンのヘット画像を付けておきます。

シリンダーブロックの画像もつけておきますが、ベンツの画像ではありませんのでご了承ください。

昔から腰下と言われているシリンダーブロックになります。上部に見えているのがシリンダーとピストンです。ピストンとクランクシャフトをつないでいるのがコンロッドです。コンロっとの画像が見つからないので、探して更新しますね。

②駐車していて、室内のフロアに冠水した場合のエンジン始動が出来ない事があります。少量の室内冠水と思っていても、その時はエンジンは掛ったが途中で止まったなどで入庫してくる場合があります。

 

修理に掛かる時間と費用は気になります

①エンジンの点検をした結果各シリンダーの圧縮圧力にバラつきがあったりしたらエンジンのウォーターハンマーが原因と考えます。
流れとしては、シリンダーヘット取り外して、吸気と排気のバルブが曲がっていないか点検して、圧縮上死点のピストンの位置を点検します。この時ピストンが上がりきっていないシリンダーの目視して、エンジンを車両から取り外しエンジンの分解をしてコンロッドを取り外して曲がりを点検し部品交換の部品を拾い出します。修理金額は排気量と気筒数/交換部品によりますが、記憶では
100万から200万位だったと思います。車両保険の契約内容によって保険が使用できると思います。

②以前あったのは、フロアに水が確認されたので診断機で点検すると、室内の信号エラーが多数あったため、フロントシート左右を取り外してフロアカーペットをすべて取り外すと、水の浸入が確認された為排水と乾燥を実施して、室内ハーネスを点検するとランケーブル(信号無配線の事)のデェスビー配線(信号線の分配器)の腐食があったためエンジンが始動出来ない事がわかったため3つの腐食したデェスビー配線の交換と接続ピンの交換をした復帰させたことがあります。このケースの場合腐食のスピードが速かった事を考えると、塩分が入っていた可能性が高いと思われました。元に戻った状態でも時間の経過で他の不具合が発生する可能性がある為、代替えをお勧めしました。
費用的には30万位だったと思います。

まとめ

出先で大雨が降った時は、焦ってはいけません。少しでも高台に移動して様子を見る事をお勧めします。自宅で土地が低い駐車場であれば、土地が高い場所へ移動する事をお勧めします。
一度車内に水が入ったら簡単には修理が出来ない事は良く分かったと思います。

 

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